俳句アルファ夏号

俳句αアルファ夏号を買う。特集は「石牟礼道子と俳句」で、句集『天』の全句が読める。お値打ちですね。『俳句』と同じサイズになり、編集も一新されて読みやすくなった。西村和子の俳句200句も、うれしい。

投句の方は、選者も一新されたが自分の作る俳句が変わることもないので、進展はなし。予備選に残ったもののそこまで。

 

蕗味噌や棚の奥から江戸切子

 

自作の蕗味噌で一献傾け、俳句もつくりました。

青春俳句

『俳壇』の7月号は、青春の俳句特集。青春俳句というジャンルがあるわけではないが、青年期を詠んだ句と解釈すればよいのだろう。俳句は人生の様々な局面で詠まれるが、青春というとどんな句が選び出されるのか興味あり。青春という言葉は、常にノスタルジーを抱かせる。肉体は衰えても、心持ちは若いままでとどまっているからか。

ちなみに私の青春時代は、俳句とは全く無関係でした。

 

プラタナス夜もみどりなる夏は来ぬ

 

石田波郷の句。

 

尾崎放哉

『尾崎放哉句集』(岩波文庫)を読み出した。そういえば岩波文庫山頭火句集を出すらしい。ついでに芝不器夫とか正木浩一とか折笠美秋とか、出さないかねえ。
自由律は俳句なんだろうが。詩であることは疑わないが。言葉がごろんところがっている。境涯の背景無しで言葉は人をつらぬけるだろうか。


入れものが無い両手で受ける


放哉の句。

桜桃忌

6月13日は、太宰治玉川上水で入水自殺した命日である。文学少年だった中学校時代の私は、わからないなりに太宰治を読みふけった思い出がある。あれは麻疹のようなものだったのだろう。無頼派の小説家なら、私は圧倒的に坂口安吾が好き。


太宰忌の身を越す草に雨の音


飯田龍太の句。

森田童子

森田童子が、4月24日に亡くなっていた、享年66歳との報道。

高いキーで独特な語り掛けるような歌い方と圧倒的な暗い歌詞。弟がレコードを聴いていて名前を覚えた。正直好きではないが、強い印象を残した歌手だった。私生活を明かさず83年引退。1993年(平5)に「ぼくたちの失敗」がTBSドラマ「高校教師」の主題歌となり再ブームを呼んだ。曲を聴いたとき、森田童子とすぐに分かった。

青春時代の流行歌の歌手も次々世を去って退場していく。これが人生後期がみせる景色なのか。

 

甚平を着て今にして見ゆるもの

 

能村登四郎の句。

 

 

メヒカリ

スーパーにいくと、メヒカリの天ぷらがパック売りされているので、晩酌のツマミに購入。メヒカリというのは、アオメエソの俗称で、大きな目が青く光ることからきている。深海魚なので底引き網漁でとり、すり身の原料にされることが多いが、最近は脂濃いのが消費者の嗜好にマッチして、居酒屋やスーパーでも見かけるようになった。


六月の竃火の奧見つめをり


飯島晴子の句。

消防団操法大会

本日、消防団操法大会の応援要請がありでかける。
消防団の実技コンテストみたいなものである。5月に隣区で火事があったはかりであり、消防団のありがたさを痛感している。会社勤務しながら消防団活動は大変だろうなと思う。全国どこも消防団がある国は日本のみらしい。素晴らしい国である、


暗黒や関東平野に火事一つ


金子兜太の句。