4つの長寿食

鈴木鷹夫の第四句集『風の祭』読了。続いて第三句集『春の門』も届く。

「湯豆腐の湯気やんでをり老後なり」

「独酌やはるかを鳶の青嵐」

「衣被きれいな顔が奥の席」
 

俳人は長生きな人が多い。
阿波野青畝93歳、山口誓子92歳。
金子兜太は今94歳。老いてますます盛ん。
後藤比奈夫も97歳でカクシャクとしている。
そういえば金原まさ子は102歳で句集『カルナヴァル』を上梓したね。102歳だよ、うーん。
俳句雑誌の写真には、老人が溢れているのである。

永山久夫の4つの長寿食は、胡麻(強魔)大豆(マメ=魔滅)梅干し(ウメ=産命)かつお節(カツオ=勝悪)だ。強引な言葉の読み替えが楽しい!
ちなみに「強魔」は、長寿の足を引っ張る病魔などもろもろの魔的要素に強くなる。「魔滅」は、病気や災いをもたらす魔性を滅ぼす。「産命」は、生命力を再生産してくれる。「勝悪」は、不老長寿にマイナス要因となる諸悪に勝つ、という意味です。
文春文庫『老後の食卓』に掲載されてます。