友岡子郷の俳句、跳箱、震災、花ゑんど

『友岡子郷句集』(ふらんす堂、現代俳句文庫7)読み進める。

友岡子郷は、昭和9年生。兵庫県神戸市出身。

波多野爽波、飯田龍太に師事。「椰子」代表。

 

子郷の俳句で、まず最初に思い浮かべる句は、

      「跳箱の突き手一瞬冬が来る」 

鮮やかな世界の転換が印象鮮明、忘れられない句である。

      「倒・裂・破・崩・礫の街寒雀」

阪神淡路大震災を詠んだ句。

       「ただひとりにも波は来る花ゑんど」 

三重県安乗(あのり)岬で詠んだ句。弧愁と自然の営為、エンドウ豆の白い花。

子郷の3つの俳句、それぞれ沁みるなあ。

ジュンク堂書店栄店で、『草間時彦句集/池畔』(ふらんす堂文庫)『精選季題別蕪村秀句』(矢島渚男監修、邑書林句集文庫)購入。