宇多喜代子『戦後生まれの俳人たち』

1971年、ジローズ戦争を知らない子供たち

戦争が終わって僕等は生まれた
戦争を知らずに僕等は育った
おとなになって歩き始める
平和の歌をくちずさみながら
僕等の名前を覚えてほしい
戦争を知らない子供たち

作詞は北山修、作曲が杉田二郎。30万枚を超えるセールスを記録。この歌はよく聞いたし、よく歌いました。歌詞の戦争は、大平洋戦争のこと。敗戦で戦争が終わったのが1945年、戦後69年となり日本の大半が戦後生まれとなった。

宇多喜代子の『戦後生まれの俳人たち』(毎日新聞社)は、109名の俳人が、一人8句前後を交えながら要領よく紹介されていて、非常に重宝している。
宇多喜代子の俳句は理が勝りすぎて好きじゃないが、評論、鑑賞は的確でよみやすい。
ジャンルの興隆に、クリエイターの存在は絶対条件だが、プロデューサーの役割は極めて重要。現在の俳句界があるのも、高浜虚子角川源義山本健吉らプロデューサーあったればこそ。宇多喜代子の貢献度も高いものがある。

宇多喜代子、1935年山口県生まれ。桂信子に師事。「草苑」創刊に参加、編集長を務める。現代俳句協会会長として後進の指導育成に尽力した。

「夕方の影あいまいに春障子」

「大きな木大きな木陰夏休み」

「仰山な桜吹き入る虎の檻」


『後藤夜半の百句』(後藤比奈夫、ふらんす堂)購入。