東京スカイツリー開業
【自解・萩原10】
「こめかみを撃ち抜きたるや夏の風邪」
これはもうそのまま。夏風邪をひいた時の頭痛を詠んだ。ピストルでこめかみを撃ち抜かれたと比喩したが、勿論そんな経験はない。
「東京の夏煌々と塔の夜」
「東京スカイツリー開業」の前書き。2012年5月22日開業。家族で夜に見学に行く。記念に一句、スカイツリーから見える煌々と輝く東京の夜景を詠んだ。
「雲間より光柱たつ夏野かな」
東京から帰る時、これも開通したばかりの第二東名高速道路を走った。空の雲の間より光線がまっすぐに伸びて光柱が立ち、神々しい光景が眼前に拡がった。
「07:07鶴舞駅に蝉時雨」
スマホに表示された時間が07:07、丁度JR中央線「鶴舞」駅に着いた。なんと縁起の良いことと思い作句。わざと上五は「07:07」の数字を置いてみた。読み方は、「しちじななふん」でも「ななならぶ」、「ななふたつ」でも、お好きにどうぞ。
「口開けて金魚見上ぐる空のあり」
金魚鉢の金魚が口をぱくぱくさせている。その上に広がる空。金魚は空を見上げて何を思うのだろう。