伊勢神宮

【自解・萩原31】

『句集萩原』の2013年の掲載句190句を順に紹介していきます。お付きあいのほどよろしくお願いいたします。

「初御空悠然として雲進む」

新年の気分を悠然と進む雲に託して。

「寥々と冬田にあくる白き朝」

「寥々」は、ひっそりとしてものさびしい様を表す形容詞。田に霜が降りて白くなっている冬の朝の風景。

「寒風の竹藪揺らすざわざわわ」

「ざわざわわ」は、竹藪の揺れる様子を表す擬態語。「サトウキビ畑」の歌詞に「ザワワ」の表現あり。

斎宮に太古より風初参」

「常若の御社飾り大樹立つ」

「神社遠津御親の淑気かな」

伊勢神宮三句」の前書き。JRさわやかウォーキングに参加、下宮と内宮を参拝した記念に作句。
斎宮」は(さいぐう)で、天皇の名代として伊勢神宮に遣わされ奉仕した皇女、またはその居処をいう。「常若」は(とこわか)と読み、いつまでも若々しいことを意味します。
「神社」は(かむやしろ)、「遠津御親」は(とおつみおや)と読んで下さい。神道祝詞(のりと)に使われている言葉。