葱坊主

【自解・萩原48】

「床の上雨水走り蛇となる」

床の上を傘から滴り落ちた水が流れて行く。まるで蛇が進んで行くかのように。

「この土地も黄花コスモス征したり」

「コスモスは黄色を強く主張する」

外来種の黄花コスモスは、繁殖力が強く各地を黄色に塗り替えていく。

どくだみの花は真白に咲きにけり」

どくだみは白色の美しい花をつける。日陰に咲くのと、名前のイメージで損をしている。

「葱坊主ちよいと頭の重たげで」

葱は先端に丸い花をつける。かなり大きいものもあり、自分の重みを持て余すかのようで、何だかユーモラス。