休耕田

【自解・萩原54】

「梅雨の間じわりじわりと雲の波」

梅雨時の雨か止んでいる間、雨雲はじわりじわりと広がっていく。

「シャワー出す水のたるみや壁の黴」

シャワーの調子が悪く、放水に勢いがない。ふと見れば壁にはカビが出ている。物憂い梅雨時のワンショット。

「風鈴の音響かせる肺腑かな」

風鈴の音が身体に響く。夏の音。

「休耕田我が物顔に竹の子が」

稲作を止めてしまった。田の隣は竹林のため、筍が田を侵略してくる。竹の成長は凄まじいので、このインベーダーを次々と倒さなければならない。

「黒ずみて心泡立つ梅雨湿り」

黒ずんだ梅雨湿りを見ていると、気持ちも苛ついて落ち着かない。


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