浮月楼
【自解・萩原58】
「天地人ゆかし草薙盛夏かな」
日本武尊が東征の折、火攻めに会い剣で草を薙ぎ払い難を逃れた由緒ある地が草薙である。静岡出張の挨拶句。
「日々平安泰山木の夏静か」
「夕立や慶喜書きし狂の文字」
「静岡市「浮月楼」二句」の前書き。浮月楼には徳川慶喜が明治維新以降に居住。庭に巨大な泰山木が立っている。玄関ホールには慶喜の書が飾られ、狂の文字に歴史的決断を強いられた慶喜の心中を思った。
「次郎長の家は小さし蝉時雨」
清水次郎長の家を見学した。大親分の家にしては小さいなと思った。
「夏遥か日本平の海と空」
日本平から見る眺望の素晴らしさ。遥かに臨む太平洋、際限なくひろがる青空。
『俳句αアルファ』6-7月号購入。青柳志解樹選で佳作に入選する。
「納豆と味噌汁仕事始めかな」