『萩原』以後(1)

素人の分際で出してしまった初句集『萩原』。次の句集のタイトルは決めてはいるものの、発行時期は未定。
『萩原』以降に書きためた俳句を、ポツポツと紹介していきます。まずは2013年9月以降の分から。


「退職す雲ひとつなき秋の空」


初句集を出したのは退職が大きな要因だが、退職日は本当に雲一つない晴天、青一枚の秋の空が広がっていた。
退職して関連会社に転籍。ささやかな個人の記録。


「百曲り屏風山麓月の夜」


我が家は屏風山の麓にある。屏風山の名前は屏風を立てたような形に由来し、標高794.1m。中央自動車道の土岐瑞浪間にある屏風山PAは、この屏風山の名前が付けられたもの。屏風山に登るには幾つかのルートがあるが、我が家からだと「百曲り」と呼ばれる曲り道の続く登山道が最短となる。子供時代はこの百曲りを、茸採りや遠足で登った。
歳月は過ぎたが、月は今日も静かに下界を照らしている。