【『萩原』以後(7)】


「遠き子や月にかかりし雲少し」


安住敦の句に「葱坊主子を憂ふればきりもなし」というのがある。子供のことを心配すればきりがない。自分の人生は、自分で進むしかない。親としては、ただ見守るばかりだ。


「台風は行ってしまった虹が出た」


台風の翌日の朝、名古屋の空に虹がかかり、通勤電車の窓から眺めた。それは、それは大きな虹であった。