白化粧

【『萩原』以後(22)】



「冬の蝶屋根より高く飛びて消ゆ」


冬に飛んでいる蝶がいる。屋根をこえてとび視界から消えた。蝶はどこへもいける。その後のことは詮索しない。


「霜枯や白化粧するキンポウゲ」


キンポウゲが立ち枯れ、花は真っ白となり綿帽子のようになっている。冬の景色が、ここにもある。