林ふじを句集 川柳みだれ髪(6)

「Ⅳ乳房」29句より。昭和33年の作品。
恋愛、この場合は不倫関係であり、揺れ動く心情が伝わってくる。

「子に会ひにこの日は聖女たる仮面」

「ふくらみのある線母をあわてさせ」

「言ひ切つた心の重さ抱いて寝る」

「意味のない微笑答を回避する」

「レツテルは寡婦で賢母であたしは女」


『俳コレ』(週刊俳句編、邑書林、2011初)読了。22人の他選による100句。好きな俳句は、太田うさぎ、津久井健之、津川絵理子の3人。次点で雪我狂流。