虚子探訪(100) 寝冷

【虚子探訪(100)】

 

「寝冷せし人不機嫌に我を見し」

 

大正8年。寝冷した人が、不機嫌な顔をして私を見ている。寝冷したのは私のせいとでも言わんばかり。見たのは誰だったのでしょうか。

 

「やうやうに残る暑さも萩の露」

 

大正8年。残暑もそろそろ終り。萩には露がみられるようになった今日このごろ。「やうやうに」は、「漸に」でようやくを意味するやや古風な表現。

 

 

今回で『虚子探訪』も100回となる。虚子の背を追いかけ、最後まで頑張るつもり。