虚子探訪(104) 黴の宿

【虚子探訪(104)】

 

「厚板の錦の黴やつまはじき」

 

厚い板に錦のようにカビが生えた。指先でカビを弾き取り除く。

 

「新しき帽子かけたり黴の宿」

 

大正10年。宿泊した宿に黴が生えているのを見つけたよ、新しく買った帽子を掛けたが、黴がつかないかちょっと心配。