虚子探訪(108) 月の友

【虚子探訪(108)】

 

「早苗籠負うて走りぬ雨の中」

 

大正12年。戸塚俳句会。苗を入れた籠を背負って、雨の中を走って行く人がいる。梅雨時の田植の一光景。

 

「月の友三人を追ふ一人かな」

 

大正12年10月22日。丹波竹田の泊雲居を訪ふ。旧暦9月十三夜、晴れて霧深し。泊月、野風呂と共に出でゝ田圃道を歩く。白川遅れて来る。

月を見に外へでた。「月の友」である仲良し3人組である、そして遅れてもう一人。