虚子探訪(109) 蝌蚪の水

【虚子探訪(109)】

 

「天日のうつりて暗し蝌蚪の水」

 

大正13年。太陽の位置が移り、オタマジャクシのいる水が暗くなった。スナップショットのような写生句。

 

「さしくれし春雨傘を受取りし」

 

大正13年。春雨が降り出した。さしてくれた傘を受取ったよ。親切に傘をさしてくれたのは誰だったんだろうね。