虚子探訪(129) 涼舟

【虚子探訪(129)】

 

「今一つ奥なる滝に九十九折(つづらおり)」

 

大正15年7月12日。発行所例会。もう一つ奥にある滝をみるために九十九折の曲り路を歩いていく。「一つ」と「九十九折」で足して百でおさまりがいいなと蛇足の感想。

 

「橋裏を皆打仰ぐ涼舟」

 

大正15年7月。納涼船が川を行き、橋をくぐる時、橋の裏側を全員が仰ぎ見るのである。面白いことに着目するもんだ。