虚子探訪(131) 清水

【虚子探訪(131)】

 

「草がくれ麗玉秘めし清水かな」

 

大正15年8月5日。発行所例会。草の葉の下には美しい宝石が隠されているかの如く、澄みわたる清水であることよ。「清水」をありったけの言葉で修飾したような句。

 

「底の石ほと動き湧く清水かな」

 

大正15あ年8月。「ほと動き」がよくわからないが、清水の湧いている水底の石が、水圧で押し上げあれて、小刻みにことこと動いているのを表現しているのではないだろうか。