虚子探訪(133) 屋根落葉

【虚子探訪(133)】

 

「自らの老(おい)好もしや菊に立つ」

 

大正15年10(11?)月。自分の老いを肯定して菊の横に立つ虚子。

 

「たまるに任せ落つるに任す屋根落葉」

 

屋根の落葉を見たままに写生。「任す」の言葉に自分ではどうにもならないという気持ちが感じられる。

 

「徐々と掃く落葉箒(ほうき)に従へる」

 

ゆっくりと落葉をはいている。落葉は箒に従うがごとくである。 

大正15年11月。