虚子探訪(136) 踏青

【虚子探訪(136)】

 

「うち笑める老を助けて青き踏む」

 

「青き踏む」は、草の萌え出た野を歩き楽しむことをいう。笑っている老人の手を取って補助しながら一緒に歩いたのだろうか。 

 

「踏青や古き石階あるばかり」

 

昭和2年2月28日。発行所例会。「踏青」と「青き踏む」は同じである。野を散策して歩いたが、古びた石の階段があるばかりだねえ。みずみずしい感じの「踏青」に固い感じの「石階」をぶつけてみた。