虚子探訪(140) 静

【虚子探訪(140)】

 

「一片の落花見送る静かな」

 

満開の花から零れ落ちる、一片の花を見送るように見ている作者。静かな時間の流れ。

 

「椢原(くぬぎはら)ささやく如く木の芽かな」

 

昭和2年4月。京都滞在。光悦寺にて。椢がささやくが如く一斉に芽吹く季節。新緑が目にまぶしい。