虚子探訪(157) 熔岩

【虚子探訪(157)】

 

「熔岩の上を  足(はだし)の島男」

 

昭和3年10月10日。薩摩に赴き、桜島に遊ぶ。桜島の熔岩の上を地元の人は裸足で歩いている様子が、珍しく感じられたのである。

 

「七盛の墓包み降る椎の露」

 

昭和3年10月。赤間宮参拝。下関市にある赤間神宮祭神安徳天皇。境内にある平家の武将を祀った墓を七盛塚と呼ぶ。椎の葉の梅雨が、七盛の墓に降り注いでいるのである。