虚子探訪(162) 畔を焼く

【虚子探訪(162)】

 

「ゆるやかに水鳥すすむ岸の松」

 

昭和4年1月。ゆっくりと岸辺の松の木にむかって水鳥が進んでいく。

 

「此村を出ばやと思ふ畦を焼く」

 

昭和4年2月。この村を出ようと決意した青年が黙々と畦を焼いている。それは昔の虚子の姿か。