虚子探訪(175) 菅の火

【虚子探訪(175)】

 

「東より春は来ると植ゑし梅」

 

昭和6年1月17日。椎花庵招宴。東から春が来るというのは、太陽の運行に合致するからだろうか。西から来ると言われてもピンとこないかもしれない。いち早く春を感じるには梅がよい。

 

「菅の火は蘆の火よりもなほ弱し」

 

昭和6年1月18日。武蔵野探勝会。江戸川。「菅の火」も「蘆の火」も見たことがないので比較しようもない。火勢は「蘆の火」が「菅の火」にまさるらしい。