2015-08-24 虚子探訪(181) 飛騨の生れ 【虚子探訪(181)】 「草抜けばよるべなき蚊のさしにけり」 昭和6年6月18日。丸之内倶楽部俳句会。 草を抜いたら蚊に刺された。ねぐらを無くしてしまい、「よるべなき」境遇となった蚊の怒り。 「飛騨の生れ名はとうといふほととぎす」 昭和6年6月24日。上高地温泉ホテルにあり。小婢の名を聞けばとうといふ。 著名な俳句。なぜ下5は「ほととぎす」なのだろうか。『喜寿艶』によると「この上高地では昼も夜も時鳥が鳴いていた。」とある。ホトトギスの別名は「杜宇」という。