虚子探訪(183) がんぴの花

【虚子探訪(183)】

 

「大蛾来て動乱したる灯虫かな」

 

昭和6年8月14日。東大俳句会。

大きな蛾が飛んできてそれまでの秩序が壊される。「動乱」の言葉が象徴的。

 

「蜘蛛の糸がんぴの花をしぼりたる」

 

昭和6年9月6日。武蔵野探勝会。忍、川島奇北邸に赴き、大利根に遊ぶ。

クモの糸ががんぴの花にたれている。クモの糸が花をしぼっているようだ。