鮎は淡水魚で一番食べられている魚である。

五月になれば鮎漁も解禁となり、釣り師は川へくりだす。

鮎は端正な姿で香り高く、その味は淡白。まさに夏の季節を代表する魚である。

鮎の俳句で好きなのは次の二句。

 

まずは蕪村。夜中に鮎を届けて、話もせずに立ち去る人。うれしい心遣い。

 

鮎くれてよらで過ぎ行く夜半の門

 

つぎは桂信子。彼女の両親の郷里は岐阜である。ふるさとの月も、鮎の料理も言うことなし。

 

ふるさとはよし夕月と鮎の香と