2016-06-30 初恋 初恋や燈籠によする顔と顔 炭大祇の句。大祇は天明の中興俳壇の俳人で与謝蕪村と親交があった。大祇の句は印象深い句が多く好きな作者だが、この句は、初恋の言葉を入れ、少年少女時代の淡い気持ちが上手く詠まれている。なぜ初恋などというのかといえば、通勤の途中カルピスを飲んで、まだシルクハットの黒い人が商標だった頃、CMで「カルピスは初恋の味」と言っていたのを思いだしたから。俳句で初恋とストレートに入れた句は、あまり見たことがない。