正木浩一

『俳壇』4月号を買ったのは、「すれ違った人―正木浩一小論」が載っていたから。「沖」の上谷昌憲が、正木浩一との交流を綴ったエッセイ。

正木浩一の名前を知ったのは、妹の正木ゆう子のエッセイだと思うが、その俳句に心奪われ、ネットで句集や俳句をさがしまわった覚えがある。結局句集は入手できなかったが、俳句はかなり探して読んだ。49歳で癌で亡くなったが、残された俳句は粒揃い。

 

永遠の静止のごとく滝懸る

寒き世に泪そなへて生れ来し

冬木の枝しだいに細し終になし