秋分エトセトラ

白鷺が一羽、稲刈りが済んだ田に降り立ち、あたりを見回している。群にはぐれて仲間の姿を探しているのか。

赤蛇が蛙をくわえて庭の真ん中に。朝食を手に入れたよろこび。

蜥蜴の骸に、蟻が集合。獲物はあまりに大きい。

農機具庫に一輪車をとりにいったら、子猫が二匹あわてて隠れた。いつの間にかネグラにしているようだ。

蝉鳴く声がまだ聞こえる。一日が淡々と過ぎていく。



嶺聳ちて秋分の闇に入る


飯田龍太の句。