阪西敦子「外からの風」

『俳句』3月号の現代俳句時評で阪西敦子が「外からの風」というタイトルで、プレバトと北大路翼編集『アウトロー俳句』について論評している。論旨には同感。現代の俳句作者は、俳句が表現できるものについて、自己限定が強く働きすぎているのだ。「外からの」というような、内輪の意識がすでに自閉的なのだと思う。ついでにいえば、最近の『俳句』の受験雑誌みたいな編集は、なんとかならんかね。表現の可能性の探求ではなく、単なるテクニック紹介が続くのは疲れる。


傘さゝぬ人のゆきゝや春の雨


永井荷風の句。