金子兜太の六十代

金子兜太の『私はどうも死ぬ気がしない』(幻冬舎、2014年)を読んでいたら、それまでは自分の体に自信を持っていたが、六十代になったとたん自信が崩れ去ったという。四度の痛風の発作、歯槽膿漏で歯が抜け、風を引きやすくなり、ぎっくり腰でうごけなくなるなど、次から次へと体の不調が現われたとある。これを読んで、人間はは皆同じ様なものだねと思いました。私も金子と同じく壮年期までは頑健であったが、いまや見る影もなく健康不安のなかで生きている。まあ、結局なるようにしかならないのであるが。

 

酒止めようかどの本能と遊ぼうか

 

金子兜太の句。