生きてる人の世の中!なのだ

嵐山光三郎のエッセイ集『生きる!』を買う。嵐山は1942年生れ、77歳と書いてある。もう、いやおうなしに死を見つめざるを得ない。「生きてる人の世の中!なのだ」は、序章のタイトル。嵐山が立ち会った葬儀が書き綴られ、最後に「「生きる!」という一点が、人間の最後の目標だ。」と記す。これは嵐山の死への抵抗宣言なのかもしれない。

 

俎板のまだ濡れてゐる良夜かな

 

田中ひろみの句。