2021-04-04から1日間の記事一覧

桜の森の満開の下

桜も満開の時期が過ぎようとしている。今年最後の花見に出かける。松本市の弘法山古墳の桜は、古墳全体が花の山。満開の桜の木々の間を散策して、坂口安吾の『桜の森の満開の下』を思いだした。ある峠の山賊と、妖しく美しい残酷な女との幻想的で怪奇な短編…

句集『稲津』(70)ハミング

【句集『稲津』(70)】大寒や波打ち寄せる枯木灘 この句は枯木灘という言葉を使いたかったということにつきる。『枯木灘』は中上健次の小説のタイトル。枯木灘は冬の季語こそ相応しい。 寒の明けハミングをして床屋出る 散髪の爽快感はすてがたいものがある…