2017年2月に谷口ジローが亡くなり、もう2年8か月となる。谷口ジローの、絵のすばらしさは図抜けていて、ほんとうに惚れ惚れとする。何を書いても上手いのだが、特に動物を描かせたら右に出る者はいないだろう。『犬を飼う』のリアリティのすごさ。
ちくさ正文館にふらりと立ち寄ると、『描くひと谷口ジロー』(双葉社)がおかれている。谷口がフランスで受けたロングインタビューを軸に、作家論や作品のカットが散りばめられた夢のような本。税込3850円だが、迷わずに購入。秋の夜長の楽しみが増えました。
秋の灯のいつものひとつともりたる
木下夕爾の句。