正岡子規は柿が大好きだった。「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」の有名な句を残している。昔はどの家にも柿の木が植えられていて、秋になると竹竿で収穫し,食べきれない分や渋柿を干柿にしたものだ。今や柿など見向きもされず、柿の実は鳥たちの食べるものとなってしまった。岐阜県の西濃地方は、富有柿の産地。見事な艶の甘い柿がたわわに実る。

 

よろよろと棹がのぼりて柿挟む

 

高浜虚子の句。