句集『稲津』(80)立葵

【句集『稲津』(80)】

行く人と背丈並ぶや立葵


会社の前の歩道にある花壇に、初夏には立派な立葵が咲く。立葵は背丈がある花で楽に人より大きくなる。通行人が立葵に見送られて足早に歩いて行く。


つば広の帽子目深く街薄暑


暑くなりそうなので帽子をかぶり外出する。汗ばむほどに気温があがり、太陽光線が気になる。帽子を深めにかぶり直してみる。年々暑くなる夏の本番はこれから。