句集『稲津』(104)薄暑光

【句集『稲津』(104)】

グランドに人影のなし薄暑光


学校のグランドには誰もいない。広々とした空間がひろがり、初夏の太陽光線がまぶしい。子供達は授業中なのだろう、歓声もざわめきも今は無い。


百日紅何して遊ぶ誰誘ふ


梁塵秘抄』の「遊びをせんとや生まれけむ」の一節が、いつも頭の中にある。遊んでますか。今日は何をして遊ぼうか、遊び相手は誰にしようか。