句集『稲津』(139)山法師

【句集『稲津』(139)】

山法師人動き出す朝七時


家の庭には山法師の木が植えてある。二十年過ぎて随分大きくなった。朝方七時頃になると、田舎とはいえ人が活動しだす。登校する小学生、通勤の車、山法師が見ている。


薄く青瞼に塗りて夏始


瞼に薄く青のアイシャドーをいれた娘。夏に向けて装いも新た。新しい季節は、新しい気持ちで迎えたい。初めての出会いがあるかもしれないのだから。