上野泰

「東に泰、西に朱鳥」と高浜虚子がその才能を高く評価したのが上野泰。高木晴子の夫だったが、早くに亡くなったので活躍した期間は短い。


打水の流るる先の生きてをり


情景を写真のように切り取って印象鮮明な俳句にするのは難しい。ましてや、詠まれた情景がいきいきと動きだすような俳句に仕上げるのはさらに困難。一読、引き寄せられる魅力的な俳句を作った。つくづく早逝が惜しまれる。