細見綾子

俳人協会の自注現代俳句シリーズで『細見綾子集』を読んでいる。このシリーズの楽しみは、自選した句がどれなのかという興味と、短いコメントで句の背景を知ること。細見綾子の句は、水のように沁みてきて好きだ。単純素朴な言い回しにかくも詩情が溢れでるのは何故なのだろう。


雪今日も白魚を買ひ目の多し

冴え返る匙を落して拾ふとき

浅き水喜び流れ山葵沢