いのちの語源

「いのち」の語源は、「息の内」あるいは「息の道」といわれる。「生き」は「息」であり、意気や勢いに通じている。息子(むすこ)や息女(むすめ)の字も生=息の考えの反映である。無呼吸症候群の治療でCPAPを装着して寝ていると、自然と呼吸のことを考える。息が止まったら、人間は死ぬのである。ベッドに寝ながら腹式呼吸をして息を整え、起きる準備をする。朝が来た、今日が始まる。


命一つ身にとどまりて天地のひろくさびしき中にし息す


窪田空穂の短歌。