噴版 悪魔の辞典

『噴版 悪魔の辞典』という本を手に入れた。ビアスの『悪魔の辞典』は有名で岩波文庫にもなっているが、本書は日本版『悪魔の辞典』を5人の競作で作ろうというもの。筆者は、安野光雅、なだいなだ、日高敏隆別役実横田順彌。みんな鬼籍に入ってしまった。出版社は平凡社、1986年初版である。中身は皮肉をきかせた箴言集。遊び心が楽しい。


【愛】えこひいき(安野光雅

【家】不動産業、銀行、ローン会社などをもうけさせるために存在する建築物。(横田順彌

【運命】親、才能、顔(日高敏隆

【死】カトリック教徒にとっての離婚の条件。(別役実

【女房】実に不思議な生物。他人の亭主には実に優しく親切であるのに、自分の亭主には実に邪けんになれる。(なだいなだ)