『1978年のまんが虫』

いつも行く書店の新刊コミックの棚に並べられた細野不二彦『1978年のまんが虫』を買った。細野不二彦は名前もマンガも知っているがファンという訳ではない。1978年は私が大学2年生だった頃でノスタルジーと、まんが家の自伝みたいなジャンルが好きというのが買ってしまった理由なのだろうな。

午前4時に目が覚めてしまったので、所在なさに読み始める。アグネスチャン、スターウォーズ竹の子族、散りばめられたカットに、あの時代の雰囲気が伝わってくる。作者は東京住まいで慶応大学生だから、いた環境は全然違うのだが。細野不二彦が赤裸々に家族のこと、自分のことを描いていて引き込まれていく。アル中の父が亡くなり、本格的にまんが家デビューする直前で物語は終わっている。自分を語り見つめる年齢になったということなのだろう、1978年からすでに40年以上が過ぎている。

 

啓蟄やまんが虫とは俺のこと