鵜飼

11日から今年も長良川鵜飼が始まった。船頭の交通事故で5艘だった船が、再び6艘に復活したことは慶賀。1300年以上続く長良川鵜飼はの鵜匠は、宮内庁式部職の国家公務員というと、他県人にはびっくりして聞いてもらえる。古式な漁法を守り続けるとしたら、それが最善の方法だろう。篝火の中で鵜匠が鵜をさばき鮎をとる様子は幽玄な世界であり、一度は見る価値がある。

 

篝火を揺らしつ下る鵜飼舟

夏の闇ほうほうと鵜匠呼ぶ

鵜の首が浮きつ沈みつ長良川

鵜篝や火の粉川面に吸ひ込まる

姫女苑

散歩の途上、道の脇には姫女苑が一群となって咲いている。ありふれた野の花でたいして美しいわけではないが、白い花が浮かぶように咲くさまは妖しい感じがする。

その種子は35年の寿命をもち驚異的な繁殖力を持つらしい。そのため駆除は難しいとされる。ヒメジョオンはキク科ムカシヨモギ属の1年草。

 

ひと叢は月のしづくの姫女苑

 

関口恭代の句。

歯ブラシ

歯の手入れが悪かったので、歯を抜き入れ歯を作らななければならなくなった。

ただただ漫然と磨いているだけではダメということ。

子供にもらった電動歯ブラシと歯間ブラシを組み合わせ、丁寧な歯磨きをするようになりました。なにごとも、どれだけ手間暇かけたかが結果となって現れるのですね。

入れ歯とか子供の時はイメージできませんでしたが身近なものになってしまった。

 

花は葉にたいしたことも考へず

 

行方克巳の句。

 

 

藤の花

家から駅へ向かう通勤の途上、藤の花があちこちに美しく咲いている。紫の花房が垂れ下がる風景は、桜の花とはまた違った趣がある。

GW明けの仕事は、休み疲れもあり体が追い付いていかない。おまけに昨日は真夏かと思う温度で、体調維持が難しい。帰りの駅の人波の汗臭かったこと。

 

草臥(くたびれ)て宿かるころや藤の花

 

芭蕉の句。

夜光虫

岐阜県は海がない県なので、海に関連するものは縁遠く、海へのあこがれを強く持つ。

鎌倉で赤潮が発生したとTVで報道している。映像では海は真赤である。しかも夜にはプランクトンの中の夜光虫が発色して、海に青い光の帯が発生し幻想的。夜光虫というものを間接的ながら初めて見た。

 

漆黒の闇先導す夜光虫

初夏

5月6日頃を立夏とする。すでに季節は夏へ移ったのである。家の近所は田植えが進み、水が貼られているので蛙の声が本当に賑わしい。鶯もしきりに鳴いている。

草刈機の修繕がまだなので、草が刈れない。うーむ、草ぼうぼうとなるのは間違いない。使わない畑に、防草シートを貼った。いつまで効果があるかは定かでないが。

GWも最終日。帰省した長男、次女は昨日帰り、長女が今日東京へ帰っていく。

 

初夏の風色ある如く吹き渡る

 

高木晴子の句。

障子貼り

実家の障子を、帰省した子供3人に手伝ってもらい張り替える。計14畳分なので、午後から取り掛かり作業を進めたが終わりきらず、残りは6日の午前中に繰り越し。

障子を剥がすのも、糊をつけて貼るのもそれなりにコツがあり、慣れるのに時間がかかる。黄ばんだ障子紙が、真白なものに変われば気分も一新。親子の共同作業ができるのはうれしい。

 

風薫るピンと貼りたる障子紙