2014-12-01から1ヶ月間の記事一覧
「冬銀河十七音の響きあり」 俳句の素人が俳句を始めた時に、「3年は修業期間」と決め、作句1000句と集句10000句を目標に掲げた。集句とは、感銘した句、参考になる句を書き写し収集することである。この2つの目標は、3年目の本12月に達成することができた。…
【2014年(150)】 「長月の末日をもって退職す」 2014年9月30日、関連会社を退職。1981年入行以来33年6か月の銀行員生活にピリオドを打った。 「枯草の土に還らん崩れゆく」 枯れはてた草は、形状を崩し大地に還る。 角川『俳句』に投句。携帯句会の選句メ…
【2014年(149)】 「轡虫その他大勢大合唱」 クツワムシは、虫の音を響かせる昆虫ではスズムシやコオロギのような主力とみられず、その他大勢である。だが、その他大勢なくして大合唱は起こらない。 「虫の音の突然止まる息とめる」 虫の音が、突然中断する…
【2014年(148)】 「川床へ舞妓の手引く蝉の声」 「秋涼の川床料理瀬の早し」 9月20日社内旅行で京都の貴船へ行き、『左源太』で川床料理を楽しむ。
【2014年(147)】 「瑠璃色の小さな吐息蛍草」 蛍草は露草のこと。可憐な花を咲かせる。 「秋空へクレーン鋭角45℃」 クレーンなぞ俳句に詠むものじゃないと非難された。詩情がわかないという意味だろうが、そんなことはない。
【2014年(146)】 「五平餅胡桃の甘き匂いかな」 五平餅は田舎の御馳走。味噌ダレに隠し味で加える胡桃の甘く香ばしい匂い。 「指切りのことは忘れず暮の秋」 子供の頃、約束の指切りをした。「嘘ついたら、針千本飲~ます」が合言葉。
携帯句会を開始して1年、回数も12回となった。 1年の総集編で、作句したなかから各自のベスト3を選んでもらい、24日全員に配信した。 私のベスト3は、以下の3句。 「かしこまり卒業写真の人となる」 「ほやらあの故郷なまり葱坊主」 「 幸せを一つ買い足す扇…
【2014年(145)】 「月今宵影を重ねし二人かな」 月夜の男と女。 「眼鏡奥まなざし遠く秋澄めり」 視線は遠くを見つめている。近眼ではありますが。
『週刊俳句Haiku Weekly』の角川俳句賞落選展に出した俳句を、ブログで取り上げてくれた人がいた。しかも英訳してもらいました。「Today´s Haiku」というブログです。 「太陽光パネル冬日は地に未達」 solar panel winter sun doesn´t reachthe ground
【2014年(144)】 「柿落ちて潰れしままに道にあり」 柿の実にも、それぞれの運命があり。 「敬老の日や工場は稼働する」 祝日も生産ラインは止まらない。 第12回携帯句会、今月は早めの投句をお願いしたら、早速にM女史、近氏より投句もらう。ありがとう…
【2014年(143)】 「お決まりの色をはずして月を塗る」 月を描く。月の色は何色を塗るのだろう。一般的な選択としては黄色だろう。あるいは黒い闇に灯をともす白色。月の色に何色を塗るか、それが問題。 「虫の音が満杯となり起きる時」 寝室から聞こえる虫…
【2014年(142)】 「鼻毛にも白髪が混じり秋深し」 白髪は老化現象、仕方がない。髪の毛も胸毛も白髪が混じるなら、鼻毛も白くなる。 「菊の香や微睡むように逝かれけり」 ご近所の元先生が亡くなられた。最後はボケてしまわれたが、自転車で走る姿が印象的…
【2014年(141)】 「起重機も吊りてみたしや今日の月」 満月が美しい。あの月をクレーンで吊りあげたら爽快だろうな。 「秋の暮いつしか誰もいなくなる」 気づいたら回りに誰もいない。秋の夕暮れは早い。
【2014年(140)】 「千歳楼建物だけが月朧」 かつてJR中央線定光寺駅前に「千歳楼」という大きな旅館があつた。往時は賑わい名声を得たが、倒産して建物だけが取り壊しもされず廃墟のように残っている。 「落ち柿や川の流れにころがされ」 柿の木の下は川が…
【2014年(139)】 「山百合は一途に白しゆれる蕊」 山百合の白い花が好きだ。山百合が風に揺れる様子。 「差し込みし日のぬくみかな豊の秋」 暖かな秋の日差し。 携帯句会の2014年総集編で、自作ベスト3を募集中。只今のところ、近氏とM女史から回答いただ…
【2014年(138)】 「秒針の音を消したり虫の声」 「ジタバタは何時もの事とコオロギが」 またまた、虫の俳句です。 我が家は、虫の音、鳥の声、川の瀬音は、何時も聞こえます。たんなる田舎で誇るものとてありませんが、自然がまだまだ十分残されています。
【2014年(137)】 「ごくつぶし俺ではないとコクゾウが」 米びつにわくコクゾウ虫のことを現代の子供たちは知っているだろうか。 「手も足も出ないいやない蝸牛」 カタツムリには、最初から手足はありません。
【2014年(136)】 「今日もまたどっちつかずのバッタかな」 「ウマオイが知らん顔して鳴きにけり」 虫の音を聞きつつ2句。 『相生垣瓜人全句集』(角川書店)読了。 最後の句集「負喧」は、遺句集で死後に取り纏められた。正直、定番の対象を定番の方法で詠…
【2014年(135)】 「虫籠に胡瓜も茄子もなきたまえ」 エサ入れてあるから鳴けよっていうのは、身勝手なエゴイズム。人は結構そうした身勝手を押し付ける。 「アキアカネてんでバラバラ日は沈む」 アキアカネは赤蜻蛉。彼等は統率されているわけではない。最…
【2014年(134)】 「太陽を待ち受けている女郎蜘蛛」 鮮やかな原色がおどろおどろしい。女郎蜘蛛のネーミングも凄い。 「赤トンボ帰宅時間となりにけり」 夕焼けこやけの赤トンボ。夕暮れの時間が刷り込まれているのだろう。赤トンボは夕方の連想になってし…
【2014年(133)】 「みんみんのさらに声高九月入る」 ミンミン蝉の鳴くなか、暦は変わる。 「今日の日は充分である秋の空」 素晴らしい秋晴れの一日。 菊地氏の復帰宣言のメールくる。「雁渡るお元気ですか菊地さん」の句に、うれしい返事。次の句会が楽し…
【2014年(132)】 「遥かなる夕焼空に今日終わる」 夕焼け空は、一日の終り。 「吸引と研磨の響き夏痩せぬ」 この夏は、虫歯治療に歯医者へ通った。 携帯句会の結果発表とコメント集、そして今月のテーマ送信。12月の兼題は、「冬」「暮」「こたつ」。
【2014年(131)】 「遠き日や西日差し込む下宿部屋」 「四畳半煙草酒本芝居馬鹿」 大学時代は、名大キャンパスに歩いて5分の距離の四畳半の下宿に2年生から3年間住んだ。学生劇団「新生」に在籍して芝居馬鹿となった。学生劇団「新生」は今も存続して、今年…
【2014年(130)】 「鈴虫や茄子一切れの晩餐会」 「鈴虫に茄子を食べよと勧めたる」 携帯句会の兼題「虫」で作った2句。虫といえば、鈴虫。虫籠に入れて鳴き声を楽しむなどということは、久しくしたことがない。わざわざ捕まえなくても、家の周りは虫の声の…
【2014年(129)】 「風に乗り翅全開のキリギリス」 キリギリスが翅を拡げ飛んでいる。 「これ最後仰向いて蝉のジタバタ」 蝉が木から落ち、羽根を震わせ息絶えようとしている。
【2014年(128)】本ブログは、本日記事で300回到達しました。アクセス総件数4471件。次の目標は350件、そして1年。前進あるのみ。 「雨来る急ぎ飛び交いツバクラメ」 雨が降りだした。バタバタとするのは人間だけではない。 「虫の音も次第に高音雨止みぬ」…
【2014年(127)】 「岩清水透けるがごとく手先冷え」 汲んだ水の冷たさに、手先が透けていく。 「ためらいはとどまれず落つ滝の水」 滝に流れ込む水に、ためらっている時間はない。
【2014年(126)】 「水いらず隣からくる団扇風」 水いらずな関係。 「海水浴トウモロコシもよく焼けて」 海水浴と焼きトウモロコシ。日焼けした肌。「水」の題で作った2句。
【2014年(125)】 「大方は不要の名刺秋の声」 名刺ファイルに残された名刺は、連絡に使うこともなく大半は儀礼的な交換をした不要なもの。名刺はそもそもが、その場の識別情報に使われるだけのものといえば、それまでだが。 「携帯の中に見つけし蟻地獄」 …
【2014年(124)】 「父母によき名もらいし今朝の秋」 名前は、ひょっとしたら生涯で一番使うものかもしれない。どの人の名前にも、親の期待と愛情がこめられている。 「黒牛の眼忘れず露けしや」 大昔、農耕用に家で牛を飼っていた記憶がある。いつしか耕耘…