2014-08-01から1ヶ月間の記事一覧
【2014年(36)】 「春の風湖上に波のひろがりぬ」 「花咲いて杏 杏の甘い色」 恵那峡は、大井ダム発電所のために木曽川をせき止めて作られた人造湖。恵那市を代表する風光明媚な観光地である。恵那峡を訪れた際出来た2句。ブログ200回で誰も褒めてくれない…
【2014年(35)】 「大地より白湧き上がり雪柳」 雪柳の白色が目にも鮮やか。雪柳は、バラ科の落葉低木で別名コゴメバナ。1メートル位の細い枝に白色の小さな花が密集して咲く。 「ストープを焚いて四月の月参講」 地元の稲荷神社の講は毎月あり、四月は当番…
【2014年(34)】 「桜餅ふくらみ少し押してみる」 桜葉に包まれた淡いピンクの桜餅。ふっくらと柔らかそうな姿に、ちょっと指で押してみたくなりませんか。 「春の風背中を押せりたたら踏む」 春風が後ろから吹いて押し出される。心の準備がないと、「おっ…
平成26年2月11日に開設した本ブログも、本日200回に到達。通過点とはいえ一区切り。褒めてくれる人も無いので、自画自賛して進んでいくとしますか。 「亀よりもさらにゆっくり蝸牛」「蝸牛いま這いだしたところなり」 携帯句会の方は、今回まだ作品集まらず…
【2014年(33)】 「首都高に春を進むや歩くほど」 次女の引越で、首都高速道路を使ったが渋滞につかまり歩行スピードのノロノロ運転を余儀なくされる。 「橋梁の緑さやけし岐阜に入る」 岐阜県と愛知県の県境は木曽川である。JR東海道線は、木曽川にかけら…
【2014年(32)】 「巣立鳥さえぎるものは空になし」 長女の大学卒業を祝し、この句を贈った。 「子の空へつながる空や春の雲」 子供3人は、関東に住んでいる。自宅の部屋の窓から空を眺めて。
【2014年(31)】 「かしこまり卒業写真の人になる」 「卒業す校舎にお辞儀していく子」 「卒業後一度も会わぬ人のあり」 卒業をテーマに3句。松任谷由美の『卒業写真』という曲があったことなど思いだす。
【2014年(30)】 「傘をさす一人一人に春の雨」 雨がふれば傘をさすのは同じでも、春の雨は温かい感じがする。一人一人を柔らかく包むように、春の気配。 「霞立ち天のぼりゆく春の水」 雨があがると、地上から水蒸気が空へ昇っていく。大いなる水の循環、…
【2014年(29)】 「梅が枝雫こぼるる蕾かな」 濡れた梅の蕾も、また風情あり。花咲く時を待ち期待は高まる。 「どの枝も満員御礼梅の花」 溢れ咲く梅の花。満員御礼状態。
【2014年(28)】 「寒梅や蕾ながめて帰り来る」 今年は梅の句をよく詠んだ。梅を見に行ったが、開花はまだ先、蕾を見て帰る。 「梅が枝にまろき蕾のひしめける」 梅の枝には蕾がびっしりと開花を待ち構えている。やがて一面の花模様となる。たのしみ、たの…
【2014年(27)】 「白魚の跳ねてとびこむ喉の奧」 白魚のオドリ喰い。美味なり。 「ペンギンが飛行機見つめ春の空」 ペンギンの羨望あるいは疑惑の眼差し。
【2014年(26)】 「出航のフェリーが作る春の波」 「立春の駅を小走り浜千鳥」 下関の俳句の続き。宿泊したホテルからはフェリー乗場が一望できる。九州は海を渡ればすぐそこの距離。 下関駅のプラットホームを浜千鳥が駆け足。いよいよ春である。
【2014年(25)】 「春眠や関門海峡遠汽笛」「立春の海峡に船ズームイン」 山口県下関市に出張した時の句。 関門海峡は、沢山の船舶が往き来する。 ホテルの部屋に聞こえる汽笛、夢うつつの中いつしか眠っていた。
【2014年(24)】 「足腰にカイロを入れて春立ちぬ」 「春分や雪の話題に盛り上がる」 春分は二十四節気の一つで、3月21日頃。彼岸の中日。気候的にはまだまだ寒く、カイロのお世話にもなるし、雪が降ったりもする。
【2014年(23)】 「雪だるま面目無くし溶けにけり」 雪だるまの顔の目鼻口は木炭を埋め込んで作った記憶があるが、最近は何を使うのだろう。 「北窓を開き見上げし金華山」 北の窓から見えるのは金華山。斎藤道三の居城があった。後に織田信長が攻め落とし…
【2014年(22)】 「雪面氷の粒の瞬ける」 「積雪や光を放つ氷粒」 「雪解水道に溢れて流れけり」 雪シリーズ第3弾。 積もった雪は、表面の氷粒が光を乱反射して光のさざ波が起きる。金剛の粒の耀き。 雪が解けるときは一斉で、道にあった雪も川のように流れ…
【2014年(21)】 「雪いまだ地を純白に覆い得ず」 「天帝は白に飽いたり雪止みぬ」 「朝日さす雪原白し蔭白し」 雪シリーズ第2弾。 第1句は、純白が主題だが、純は当節相手にされないようだ。第2句は、天帝の語句を使ってみたかったので。第3句は、雪降…
【2014年(20)】 「木の突端小鳥見ている雪の原」 「雪道に白き靴跡続きけり」 「雪化粧ただただ白くひろがれり」 雪シリーズで3句ずつ。 部屋の窓から見える林の一番高い木にとまり降り続く雪を見ている鳥。雪が見慣れた世界を一変する。
【2014年(19)】 「白き息夜の闇へと消えにけり」 「立ち枯れし芒の列が続きけり」 冬景色、二句。
【2014年(18)】 「年忘れ濁り酒ぐい呑みにつぐ」 忘年会。まあ、飲めと注ぎ注がれ。 「夜咄の五藤氏あげる紫煙かな」 2000年の大晦日に禁煙した。以来タバコは一本も吸っていない。それまでは毎日2箱を吸うヘビースモーカーだった。今や喫煙者は肩身の狭い…
【2014年(17)】 「居酒屋へ北風連れて入りけり」 暖簾のかかった居酒屋の扉を開けて中に入る。連れは北風、暖を求めて一人酒。 「枡酒の四角に入るや今日の月」 四角い枡になみなみと酒。これに月を入れて飲みほせば、何も言うことなし。
【2014年(16)】 「雪女化粧するとき振り向かず」 雪女は季語になっている。雪女は見たことはないのだが、一度はチャレンジしてみたい季語。想像をたくましくして、ひねり出した一句。 「次々に地上降り立つ雪部隊」 雪が降りしきる様子を、擬人化して俳句…
【2014年(15)】 「雪催い誰も喋らぬ会議かな」 しかし、会議は続く。 「押入れに五月人形眠りけり」 沈黙の時間は流れていく。
【2014年(14)】 「丁寧に蜜柑をむいて春炬燵」 「夏蜜柑一房ごとの酸味かな」 蜜柑の句の続きです。携帯句会は、8日本日締め切り。順調に投票メール集まってます。
【2014年(13)】 「指入れし蜜柑の底より香り立つ」 「ひしめいて箱一杯に蜜柑かな」 2014年の1月から毎月、携帯電話で大学時代のサークル仲間と句会を開催している。なんとか途切れずに続いており、現在第7回の選句集計作業中。掲載2句は、第2回のテーマ…
【2014年(12)】 「蓮根の穴を数えて時雨かな」 所在なく蓮根の穴を数えている、外は雨。物憂い日。 「煮詰まりし時間・私・苺ジャム」 煮詰まってしまいました。まあ、そんな時もありますわな。
【2014年(11)】 「戞つ戞つと靴音をたて冬の道」 冷気漂う冬の道、歩く人の靴音が空に反響する。 「黒コートエスカレーター乗り停まる」 冬は皆コートを着ている。駅のコンコースを黒いコートが動いている。エスカレーターにのり活動停止。エスカレーター…
【2014年(10)】 「年明くる白い吊り輪のならびたる」「大寒や西天白き朝の月」 冬のイメージ色は何と聞かれたら、「白」の回答が圧倒的多数を占めるのではないか。雪から連想する白色が冬を象徴的に表している。白色は、暖かさを感じる色ではなく、限りな…
【2014年(9)】 「飼い犬の吠え声続く夜寒かな」 我が家の犬は、部屋飼いである。何か物音でもしたのか、頻りに吼えている。犬の甲高い鳴き声が、寒さをいっそう感じさせる夜。 「伊吹山風は冷たし雪帽子」 通勤途中に見る全国的に有名な山は、金華山と伊吹…
【2014年(8)】 「雪が降るどこへも行かず家にいる」 「雪が降る あなたは来ない」はアダモの歌。作詩は安井かずみ、昭和39年にヒットした歌謡曲。雪の降る日は家にいるのが一番いい。 「見ぬふりをしてあげようかシクラメン」 「真綿色したシクラメンほど …