2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧

九月尽

九月尽とは旧暦九月の晦日をいい、秋が尽きるという感慨のこもる言葉である。しかし現在では新暦九月の終わりの意味で使われる。個人的には、九月末で転職して半年が経過した。しみじみとする余裕はまだない。 雨降れば暮るる速さよ九月尽 杉田久女の句。

竜胆

竜胆(りんどう)の苗を2パック買い畑に植えた。畑の花達も旬が過ぎて色褪せたり枯れたりで、次の主役を育てなければならない。 竜胆はリンドウ科の多年草。鐘状で先が五裂した青紫色の花は、秋晴れの空の下でひときわ美しいと言われている。楽しみにして待…

2016角川俳句賞(下)

「帰去来」残り半分25句。 二輪車の背中追ひかけ青嵐昭和の日電車通過す無人駅とりあへずはいと返事し柏餅鯉幟もう少し泳いでいたい小学生今何人と子供の日突然に人現れて木下闇春茜帰る子供へ吠える犬披露宴の受付係胸に薔薇春筍地面押し上げ覗きけり夏始…

2016角川俳句賞(上)

第62回角川俳句賞は、松野苑子氏の「遠き船」が受賞。 「帰去来」の題で応募した私の作品を2回に分けて掲載します。 葱坊主つぎつぎ風は吹いてくる花便りライン知らせる第一報マスクより機関銃の喋りかなおしぼりの袋よく飛ぶ春北風撫で摩る鎖骨のまはり…

新酒

新米が取れたら、新酒が仕込まれる。秋ともなれば、ビールではなく日本酒となる。 誕生日に自分にプレゼントということで、福島県の末廣酒造の純米大吟醸をふんぱつしました。えも言われぬ旨さの飲み心地で杯が知らずに重なっていく。空けてしまったので、今…

栗きんとん

朝、犬の散歩の途中で道に落ちている山栗を拾う。ポケットいっぱいぐらい拾ったので家に帰り、栗きんとんを作る。栗を茹でて皮を剝き、実をすりつぶしてサランラップで茶巾絞りして出来上がり。自然の甘味だけで、砂糖は入れない。これを作って食べると秋が…

梨を久しぶりに食べた。甘味がきいて、果汁があふれ美味。 昔は、赤梨は「長十郎」青梨は「二十世紀」がブランドだったが、二十一世紀になった今「二十世紀」はどうなるのだろう。 梨食うてすつぱき芯にいたりけり 辻桃子の句。

森澄雄

森澄雄の『はなはみな』(ふらんす堂、1990年初版)を読む。妻アキ子への追悼句集。妻のことをこんなに詠んだ俳人は、森澄雄の他には草田男ぐらいか。夫婦のことは、夫婦しかわからないが、深い愛情があったことは間違いない。 妻がゐて夜長を言へりさう…

自愛

通勤尾電車で岡本眸の句集『自愛』(ふらんす堂、1992年)を読む。 岡本眸は昭和3年生まれ。富安風生、岸風三樓に師事。句のリズムが合うのか軽快に読み進める。颯爽と一人を生きた人、爽やかな読後感。 雲の峰一人の家を一人発ち 岡本眸の句集より一句…

野分後

台風16号は温帯性熱帯低気圧に変わった。今日の朝は曇り空、台風一過の晴天とはならないようだ。昨日は、JR中央線は台風の影響で止まりはしなかったが、ダイヤは乱れ鈍行運転。金山から高蔵寺、多治見と乗り継ぎ、いつもの3倍かかり午後9時過ぎに帰宅…

台風16号

強い台風16号が接近中。東海地区は夕方から夜にかけてが暴風域に入る時間帯。 帰宅時間なので家に帰れるかが心配である。 大いなるものが過ぎ行く野分かな 高濱虚子の句。

新米

新米をもらう。米の収獲も最盛期を迎え、刈田のひろがる風景に切り替わる。新米はみずみずしく香りがあって、艶やかな色合い。 そういえば新米は新人を指していう言葉でもある。今年転職した自分も、今年は「新米」なんだと思う。 新米の其一粒の光かな 高濱…

誕生日

本日18日は誕生日。馬齢を重ね58歳となる。還暦まであと2年。 年金はまだもらえぬし、大学生の娘もいる。今少し頑張って働かなくては。 台風の影響か、本日は雨模様。 秋雨の窓に滴る誕生日

栗の実

朝犬を連れて散歩するのが日課。散歩の途中で栗の実を3個拾う。今までは青いイガしか落ちていなかったが、いよいよ栗の収穫時期になろうとしている。今年もたくさんの栗が拾えるだろう。 毬割りて広き世界へ栗三つ

十五夜

昼食時に、隣の会話で今日が十五夜であることを知る。家に帰ると、食卓には月見団子がおかれ、妻が今日は十五夜だという。窓から天を仰げば雲から中秋の名月が見えた。一年中で今日の月が一番美しいとされる。 しみじみと立ちて見にけりけふの月 上島鬼貫の…

『俳句αあるふぁ』10・11月号 佳作入選

毎日新聞社の『俳句αあるふぁ』10・11月号に佳作入選した。 選者は、青柳志解樹。 観覧車元に戻りぬ夏の雲 刈谷ハイウエイオアシスの観覧車に乗った時の句。

秋刀魚

喫茶店でランチを食べる。今日のメニューは焼秋刀魚。一匹まるごと、大根おろしとともにたべました。この時期の秋刀魚は油ものり美味い。 一心に食べる人なり焼秋刀魚

秋雨

今日は朝から雨が降っている。犬の散歩も中止。 秋は結構雨が降る。秋雨はなぜか物寂しい気配が漂う。 秋雨や夕餉の箸の手くらがり 永井荷風の句。

水澄む

歳時記には、「秋はものみな澄みわたる季節であり、水もまた美しく澄む。水底まで見えるような湖や川の美しさをいう。」とある。澄んだ水に心洗われる日々を過ごしたい。 正座してこころ水澄む方へ行く 村越化石の句。

君の名は。

新海誠監督のアニメ『君の名は。』を見る。ラジオの映画評で絶賛していたので、『千と千尋の神隠し』以来の劇場上映を見に行くことにした。内容は盛り沢山の作品だが、男女の入れ替わりの場面展開を許容できるか、時間のねじれがうまく咀嚼できるか、エンデ…

古本屋巡り

本日、仕事は休み。名古屋に古本屋巡りに出かける。 中央線を鶴舞で降車、「大学堂」「山星書店」を流して、桜山に移動。「こもれび書房」で『曾祖父虚子の一句』(稲畑廣太郎、ふらんす堂、2002年)『自愛 岡本眸句集』(ふらんす堂、1992年)2冊…

風邪

風邪をひいて、昨日は頭痛のため諸事に集中できず。よく寝たので今日は幾分か楽になる。まあ風邪をひくのも、健康に関心を持つためにはいいのかも。 咳をしても一人 尾崎放哉の句。

寒暖の差が一日の中でありすぎるので季節の変わり目には決まって風邪をひく。残暑と相まって汗まみれとなる日々が続いている。 前向いて額の汗を拭わざる

砥石

使っている包丁がよく切れなくなった。帰省した娘に、切れ味の悪さを指摘されたのでホームセンターで砥石を買って包丁研ぎをする。子供のころ包丁や鎌を研いだ記憶がよみがえる。使用説明書をざっと読み適当にやってみたら、包丁の切れが戻った。なんでも手…

長月

「長月」は旧暦九月の呼び名。夜が長くなる月の「夜長月」の略。夜長ければ、することも多い。 長月や夜のスクワット続きけり

秋ジャガイモ

秋ジャガイモを12個ほど植える。色々な種類が売っていたが、「農林1号」を購入。 2畝ほど耕し、土をかぶせて終了。あとは収穫を待つのみ。今日はいい天気で農業日和。 秋晴や瞼をかるく合はせても 鷲谷七菜子の句。

バッタ

今日は午前中、家屋敷の庭の草刈をする。家の犬走に、居所を追われたバッタとトノサマガエルが偶然にも一緒になり、ジャンプを競うことになった。真上に飛ぶジャンプ力は、バッタに軍配が上がった。まあ彼らにしたら草刈機の刃に逃げまわっただけの迷惑な話…

刈田

犬を連れて朝の散歩をする。家の近くの田は、もう稲刈りが終わり刈田となっていた。突然に空間が広がり、景色の変化に不思議な感じがする。今年の米の出来はどうだったのだろう。 いちまいの刈田となりてただ日なた 長谷川素逝の句。

電子納税

月末に会社の税金を納めに銀行に行く。納税も大方は、インターネットバンキングで電子納税をしているが、市民税などネットでは納税できないものもあり、2時間も時間をとられる。マイナンバー制度を充実して早く、ネット決済に移行してほしい。 しかし、本当…

秋めく

歳時記には、「九月の声を聞くと、風物のたたずまいは目に見えて秋らしくなる。」とある。きょうから九月。気持ちも新たに秋を迎えよう。 秋めくや隣家の犬の吠える声