2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧

初恋

初恋や燈籠によする顔と顔 炭大祇の句。大祇は天明の中興俳壇の俳人で与謝蕪村と親交があった。大祇の句は印象深い句が多く好きな作者だが、この句は、初恋の言葉を入れ、少年少女時代の淡い気持ちが上手く詠まれている。なぜ初恋などというのかといえば、通…

百日草

百日草は、花壇に植えてあるポピュラーな花。キク科の1年草で花期が長い。 お墓や仏壇の供花によく使われる。 ああ今日が百日草の一日目 櫂未知子の句。好きな一句。

熊本の漱石

『漱石くまもとの句200選』(坪内稔典、熊本日日新聞社)を読む。 夏目漱石は、熊本時代に生涯の4割にあたる900余りの句をつくった。稔典先生が選んだベスト3は以下の句。私も異議なし。 菫程な小さき人に生れたし 草山に馬放ちけり秋の空 秋の川真…

類想類句

『俳句』でも特集されていたが、類想・類句は多いだろうなと思う。自分の句を見直しても、全く同じパターンで同じように句を作っている。十七文字のフィールドは、思考に枠をはめてくる。新鮮な目で物事を見ないといけない。 這い回りかくもてらてらなめくじ…

小西甚一

小西甚一の『俳句の世界』(講談社学術文庫)を読了。俳句の歴史を一気に駆け抜けた。俳句史はこの一冊で十分と絶賛された名著だが、語り口や物の見方が現在からすると古びて見えるのは仕方がないか。虚子の位置づけなどはあまりにもステロタイプな把握で同…

ハマナス

TVのニュースで、ハマナスの植生環境が変化し減少していることを初めて知った。 ハマナスはバラ科の落葉低木で、6~8月に大きな赤い花を咲かせる。香りがよいので香水の材料にも使われた。ハマナスは夏の季語で、花言葉は「悲しくそして美しく」。ハマナ…

ラジオ体操

運動不足である。ということで、起床時にユーチューブで動画を流し、ラジオ体操を始めました。前にいた会社はメーカーなので、ラジオ体操をしてから仕事を開始していた。身体を動かすことは、気持ちよい。夏休みには、集会場に集まって毎日早朝ラジオ体操を…

梅雨

朝から強い雨降り。午前中は降り続く模様。 梅雨である。気がのらぬ朝。 降る音や耳も酸うなる梅の雨 芭蕉の句。

未完

白梅や父に未完の日暮あり 櫂未知子の句である。人生に完成はあるのだろうか。完成がなければ、人は永遠に未完の存在である。完成はないかもしれないが、日暮れは確実にやってくる。 できることからやるしかないのである。不揃いのままになっているものをま…

山響集

『飯田蛇笏全句集』の「山響集」(こだましゅう)を読んでいる。 昭和12年、長男が急性盲腸炎となり即時入院し腹部切開の大手術となった。その時の句が「生命と風景」の小題をつけてならぶ。手術は成功し良好な経過をたどるが、この間の親の気持ちが身に染…

飯田蛇笏全句集

角川ソフィア文庫から『飯田蛇笏全句集』が発売される。蛇笏賞50回の記念出版なのだろう。飯田蛇笏は、生涯9冊の句集を残している。とりあえず「山蘆集」「霊芝」まで読み進める。第一句集「山蘆集」は、約40年間の作品、1775句が収録。読むには、…

父の日

6月の第3日曜日は「父の日」である。残念ながら、母の日ほど父の日は定着していない。朝早く娘からメールがあり、LINEでスタバのドリンク券を贈ってくれた。「父の日」に何も期待しているわけではないが、気を使ってもらえばうれしいものです。ありがとう。…

RIN完結

ハロルド作石の『RIN』が完結。14巻が発売となり購入。マンガ家を目指す少年の話だが、『バクマン』を意識したのか、古代の人間が現代に再生する趣向で違いを出そうとして焦点がしぼりきれなかったという感想。前作の『BECK』の方が格段に面白かった。 夏…

なめろう

閉店セールで鰺の刺身が半額で売っていたので、半分をなめろうにする。「なめろう」は、房総半島の漁師料理で、鰺や鰯の刺身を細かく刻み叩いて、ネギ、生姜、青シソそして味噌を混ぜ合わせたもの。酒のつまみ、ご飯のおかずに最高。簡単にできるので、よく…

親子

親子なんだから、顔かたちが似るのは当たり前と言えば当たり前でありますが。 子供の背が親とならび、二人揃った写真を見ると、そっくりだなと思うことがある。 長女は帰省時のスナップ写真、次女は成人式の親子で並んだ写真をみたときに感じた。父にはどれ…

鮎釣り

板取川添いの「鮎屋」で、鮎料理の昼食。眼下には透き通る板取川。川へ半身を入れた釣り人が一人。浅瀬では、飛び跳ねる鮎の水しぶきが、いくつもあがっている。若鮎は、秒速1~1.5メートルで泳ぎ、0.7メートルぐらいは跳ねる。 山の色釣り上げし鮎に…

巨大株杉

モネの池を見た後、21世紀の森公園へ行く。ツツジは盛を過ぎ、アジサイは半分くらいの開花状況。奥へ進むと、株杉が群生しており、樹齢何百年の株杉は巨大なオブジェ。生半可な彫刻よりも、圧倒的な迫力で見る者に迫ってくる。自然の凄まじいエネルギーは、「…

モネの池

岐阜県関市板取のモネの池を見に行く。地元の人々が、神社の池に蓮を植栽し鯉を放流して整備したもの、画家モネの「睡蓮」の絵にそっくりということで、インターネットで話題になり全国的な名所になった。友人に教えてもらい初訪問、曇天で池の透明度もいま…

立葵

会社前の道路にある花壇に、背の高い花が一斉に開花した。おかれた看板に「立葵」と書かれている。立葵はアオイ科の多年草で薬草として利用されてきた。開花時期は梅雨入りの頃で、花言葉は「平安」。きれいな花です。 行く人と背丈ならぶや立葵

帽子

夏日の紫外線対策は帽子が一番。ということで夏の季節、女性の帽子姿も結構見かける。男は皆無でないが、帽子をかぶる人は少ない。学生帽というのも見なくなった。帽子屋さんという商売も厳しいわけだ。そういえば傘屋も見なくなった、ビニール傘が出回ると…

夏空

夜明けには霧もでていたが、快晴となり朝から暑い。今日は30度を超すだろう。 晴れた空から強い日差しが差し込む様子に、夏という季節のエネルギ―を感じる。 鳥の声昨日と違ふ夏の空

庭木

庭の木が成長してジャングル状態になってしまったので、庭を作ってもらった業者に整備をお願いしました。気持ちいいぐらい伐採されて裸木状態。 ぐんぐん成長する樫の枝葉で、二階の窓から見る景色も空がどんどん狭まっていましましたが、広々とした景色を取…

宇多喜代子

宇多喜代子は昭和10年生まれ。私の母親と同年齢。 彼女の文章が好きで、何冊か著書を読んだ。『私の名句ノート』に阪神淡路大震災の被災の記述がある。 「引出しいっぱいに入っていた大事なメモカードが水を含み、団子状になってしまっている。他の人には…

賞与

6月は賞与の支給月。賞与の査定表の集計完了し、支給案を申請。 それにしても数字と睨み合う仕事は肩が凝る。 冬薔薇や賞与劣りし一詩人 季節は違うが、賞与というとこの句を思い出す。作者は草間時彦。

旦(だん)

夏はビールだが冷酒も美味い。 始めて「旦」を買う。ビンの「夏純米吟醸」の貼り札が目を引いたから。飲んでみると、非常にスッキリした味わいで飲みやすく美味。大当たり。 蔵元は、山梨県大月市の笹一酒造。2013酒造年度で大量生産方式の設備を全廃し…

梅雨

朝から雨降りの天気。 どうやら東海地区は梅雨入りしたらしい。梅雨は、春から夏に移行する過程で、その前後の時期と比べて雨が多くなり、日照が少なくなる季節現象である。梅雨の入り明けには、平均的に5日間程度の「移り変わり」の期間があり、東海地区の…

本棚

寝室に俳句の本ばかり集めた本棚があり、部屋の模様替えで、少しだけ本の整理をして並べ変えてみる。 俳句の本もいつのまにか増えて、溢れ出すようになってしまった。蒐集癖があるので、積読になりがちだが、書物の背表紙を眺めるのも楽しみの一つ。気持ちの…

向日葵

畑に植えた向日葵が、2本とも花をつけた。背丈が低い種類の向日葵だが、黄色の花の輝きは背の高いものと変わらない。向日葵を見ていると元気がわいてくるから不思議。 向日葵の一茎一花咲きとほす 津田清子の句。

あかぼし俳句帖

5月末に『あかぼし俳句帖』の第3巻が発売。『あかぼし俳句帖』は、ビッグコミックオリジナルに連載中のマンガ。原作が有間しのぶ、作画は奥山直の定年間近の中年男性が主人公の俳句マンガである。マンガは、今やあらゆるジャンルのテーマで作品がつくられ…

六月

六月を奇麗な風の吹くことよ 心にふっと思ったことを、口語でそのまま俳句にした。正岡子規の句。 奇麗な風とはどんな風なんだろうか。爽やかな晴天に、すぅーッとなぜるように吹いていく風。何がどうということもない事を詠んで印象深い句である。 今日から…